オスチャーク語(読み)オスチャークご(英語表記)Ostyak

精選版 日本国語大辞典 「オスチャーク語」の意味・読み・例文・類語

オスチャーク‐ご【オスチャーク語】

〘名〙 ウラル語族フィン‐ウゴル語派に属する言語オビ川およびその支流域で話される。ロシア連邦では、この言語の話し手であるハンティ人の自称にもとづき「ハンティ」が公式呼称

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「オスチャーク語」の意味・わかりやすい解説

オスチャーク語 (オスチャークご)
Ostyak

ロシア連邦,ウラル山脈の東側を流れるオビ川の流域とその支流に散在して住むオスチャーク族Ostyaks(自称ハンティ族)の言語で,系統的にはウラル語族に属する。言語人口は2万1000。そのうち7割がこれを母語としていて,ハンティ語Khantiと自称する。隣接するボグル族(自称マンシ族)と言語と習俗が近似していて(ハンティ・マンシ自治管区を構成している),ボグル語と共にオビ・ウゴル語を構成する。方言はオビ川下流の西部方言と上流の東部方言に分かれ,西部方言は北と南の方言からなる。言語の特徴としては,名詞の変化する格の数は西部方言で3格と少ないが,単数と複数および双数をもつ。受動変化が発達していて自動詞も受身化する。動詞は不定の目的をもつ主体活用と共に一定の目的を表す対象活用を行う。東部方言のバッハ・バスユガン方言では14の母音が完全な母音調和に従っている。19世紀半ばハンガリーのレグイReguly Antalにより多くの口承文芸が集録され,フィンランドのカリヤライネンK.F.KarjalainenやドイツのシュタイニッツW.Steinitzにより方言調査がなされた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オスチャーク語」の意味・わかりやすい解説

オスチャーク語
おすちゃーくご
Ostyak

ハンティ語

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オスチャーク語」の意味・わかりやすい解説

オスチャーク語
オスチャークご

ハンティ語」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオスチャーク語の言及

【ハンティ族】より

…ウラル語族ウゴル語系の言語を話す。旧称オスチャークOstyak。人口2万2300(1989)。…

※「オスチャーク語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android