エンドウ(豌豆)(読み)エンドウ(英語表記)Pisum sativum; pea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エンドウ(豌豆)」の意味・わかりやすい解説

エンドウ(豌豆)
エンドウ
Pisum sativum; pea

マメ科の一年または二年草。ヨーロッパ原産。最も古い作物の一つで,世界各地に広く栽培されている。したがって変種品種も多いが,花が白色のものをシロエンドウ,赤色または紫色のものをアカエンドウ P. sativum var. arvense という。草丈の低い品種もあるが,普通は高さ 1.5mぐらいに達する。葉は 2~3対の卵形または楕円形の小葉からなる羽状複葉で,先端に巻きひげがあり他物に巻きつく。葉腋から花軸を出し,その先に普通 2個ずつの蝶形花をつける。未熟の豆果をサヤエンドウとして食べたり,熟した種子グリーンピースとして食べたり,あんにつくって菓子の原料にする。なお,エンドウを使ってグレゴール・ヨハン・メンデル遺伝の法則(→メンデルの法則)を発見したことは,よく知られている。

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百科事典マイペディア 「エンドウ(豌豆)」の意味・わかりやすい解説

エンドウ(豌豆)【エンドウ】

西アジア〜南欧原産のマメ科の野菜。茎は約1mに達し先端は巻きひげとなる。冷涼な気候好み耐寒性が強いが,連作には不適。さやが柔らかい品種の未熟な果実をサヤエンドウという。また,さやのかたい品種の成熟した種子をムキエンドウといい,煮豆(うぐいす豆),醸造用原料とし,未熟な緑色の種子をグリンピースの原料とする。茎や葉も緑肥飼料として利用される。主産地は北海道。

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