1993年に登録された世界遺産(自然遺産)で、太平洋とカリフォルニア湾に挟まれた、メキシコのバハ・カリフォルニア半島の中央部に位置する。セバスティアン・ビスカイノ湾一帯は、コククジラが交尾と出産を行う世界有数の繁殖地である。コククジラは冬になると、北太平洋のベーリング海から南下し、毎年12月から翌年3月まで過ごす。乱獲によりコククジラは一時激減したが、1947年に国際的な保護下に置かれたため、この地でも毎年約2000頭が過ごすまでに改善された。また、ここには、キタゾウアザラシ、アオウミガメ、タイマイなど、絶滅危惧種も生息する。こうした貴重な自然環境が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はWhale Sanctuary of El Vizcaino