エビ(蝦/海老)(読み)エビ

百科事典マイペディア 「エビ(蝦/海老)」の意味・わかりやすい解説

エビ(蝦/海老)【エビ】

甲殻綱十脚目長尾類の総称。頭胸部,腹部からなる。第2触角は特に長く,胸脚ははさみをなすものが多い。腹部は7節,筋肉がよく発達しその屈伸によって運動する。外骨格が比較的薄く水中を泳ぐ遊泳類と,外骨格が堅い歩行類とに分けられる。熱帯〜寒帯に広く分布,淡水産にはヌマエビ,テナガエビ,ザリガニなどがいるが海産種が多い。成長の過程は一様ではないが,ふつうノープリウス,ゾエア,ミシスなどの幼生を経て成体になる。イセエビ(歩行類),クルマエビサクラエビテッポウエビクマエビタイショウエビコウライエビ),ホッカイエビシバエビ(遊泳類)など水産食品として重要なものが多い。沿岸性のものは打瀬網で,深海性のものは機船底引網で,イセエビは底刺網漁獲。クルマエビ他の養殖事業も盛んである。一般に美味で惣菜(そうざい),高級料理に用いられ,干しエビ,つくだ煮の材料となり,漁業飼料としても重要。
→関連項目甲殻類

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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