エドワード(7世)(読み)えどわーど(英語表記)Edward Ⅶ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エドワード(7世)」の意味・わかりやすい解説

エドワード(7世)
えどわーど
Edward Ⅶ
(1841―1910)

サックス・コーバーグ・ゴータウィンザー)朝のイギリス王(在位1901~1910)。ビクトリア女王長男として生まれる。幼時から厳格な教育を受け、オックスフォードケンブリッジ大学で学ぶ。女王は、皇太子に責任ある役割を果たさせようとせず、彼は型どおりの公務慈善事業などを行うほかは、社交界での活動にエネルギーを費やした。しかし、外交問題への関心は深く、とりわけ英仏関係の改善に心を配った。

 1901年、母の死により59歳で王位についたのちも、外交への興味はもち続け、ヨーロッパの各地を歴訪して、「ヨーロッパの伯父上」とよばれた。アレクサンドラ王妃Alexandra(1844―1925)との間に3男3女をもうけ、次男ジョージ5世として王位を継承した。

[木畑洋一 2022年6月22日]

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旺文社世界史事典 三訂版 「エドワード(7世)」の解説

エドワード(7世)
Edward Ⅶ

1841〜1910
イギリスの国王(在位1901〜10)
ヴィクトリア女王長子。帝国主義諸国の対立激化の時期に60歳で即位。積極的外交政策をとり,1902年日英同盟を結んで「光栄ある孤立政策を転換した。その後,1904年に英仏協商,07年に英露協商を締結し,ドイツ包囲網を完成して決定的に対立することとなった。

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