エトベシュの実験(読み)エトベシュのじっけん(英語表記)Eötvös' experiment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エトベシュの実験」の意味・わかりやすい解説

エトベシュの実験
エトベシュのじっけん
Eötvös' experiment

エトベシュ・ローラントが 1896年に自作の精密なねじり秤を用いて行なった実験で,慣性質量重力質量とが相等しいことを証明した。ねじり秤に水平な棒をつけ,両端質量の異なる物体をつるすと,物体に働く地球万有引力は物体の重力質量に,地球の自転による遠心力は物体の慣性質量に比例するから,慣性質量と重力質量とが異なるならば棒は水平面内に偶力を受けるはずである。しかし,偶力が検出されなかったことから,2種の質量が等しいことが証明された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android