エコノミスト(英語表記)Economist

デジタル大辞泉 「エコノミスト」の意味・読み・例文・類語

エコノミスト(economist)

経済専門家
[補説]書名別項。→エコノミスト

エコノミスト【The Economist】[書名]

英国の週刊経済雑誌。1843年、ロンドン創刊。中立的でリベラルな編集方針には定評がある。

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精選版 日本国語大辞典 「エコノミスト」の意味・読み・例文・類語

エコノミスト

〘名〙 (economist) 経済学者。また、経済人財界人。〔大増補改版新らしい言葉の字引(1925)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「エコノミスト」の意味・わかりやすい解説

エコノミスト
Economist

ロンドンで発行されている,世界で最も古くまた最も権威ある経済問題中心の週刊誌。1843年9月2日,銀行家兼下院議員で,銀行学派に属するウィルソンJames Wilsonによって,商業工業農業のあらゆる部門で,事実と密接な関連を保ちつつ,実際家に役に立つ記事を提供することを目的に,彼自身を主筆として創刊された。発刊当時は,実際上の主目標は穀物法の撤廃に置かれ,R.コブデン,J.ブライト,J.S.ミル,T.ホジスキンらの多くの論客が寄稿し,反政府的色彩が強かった。60年以降,女婿のW.バジョットが主筆となり,終生(-1877)健筆をふるい,名編集者としてますます同誌の名声を高めた(当時の発行部数約3000部)。1943年9月(当時は約1万部),創刊100年を記念して経済問題だけでなく,広く社会諸事象をも取り扱うことにするとともに,単に寄稿家の意見を掲載するだけでなく,同誌独自の意見をもつために,Economist Intelligence Unitを創立し,今日,ロンドンだけでも1000余人,日本を含む世界の大多数の国の現地支所を合わせると優に1万を超す職員を擁している。現在,その発行部数の半ば近くは海外向けであり,また創刊以来,掲載論文のすべては無署名という方針を貫いている。エコノミスト・ニューズペーパー社が発行。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エコノミスト」の意味・わかりやすい解説

エコノミスト
えこのみすと
The Economist

イギリスで毎週土曜日に発行される、世界でもっとも古く、権威のある経済誌。1843年創刊。単に経済だけではなく、政治、社会、商業、農業と扱われる内容は幅広い。その論調はやや保守的だが、政治的には独立していて見識が高く、客観的である。発行部数は約100万部(2004)で、イギリスだけではなく世界中の識者に与える影響力は小さくない。この雑誌を範として日本でも1879年(明治12)『東京経済雑誌』や、1923年(大正12)毎日新聞社から同名の週刊誌『エコノミスト』などが創刊された。

[青木日出夫]

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知恵蔵mini 「エコノミスト」の解説

エコノミスト

イギリスで1843年に創刊されたビジネス週刊誌。発行はThe Economist Newspaper Limitedで、自らは雑誌ではなく新聞と位置づけている。発行部数は世界で約160万部(デジタル版約10万部を含む)。購読者は北米が約57%と最も多く、欧州16%、イギリス14%となっている(以上2012年現在)。15年8月10日、イギリス紙フィナンシャル・タイムズ電子版は、イギリス教育・出版事業大手のピアソンが所有する「エコノミスト」の株式売却の方針を固めたと報じた。

(2015-8-12)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エコノミスト」の意味・わかりやすい解説

エコノミスト
The Economist

ロンドンで刊行されているニュースと評論を中心とする週刊誌。 1843年創刊。世界で最もすぐれた雑誌の1つとされている。誌名にもかかわらず,イギリスの国内ニュースはもとより,各国の動向や世界全般の政治・経済情勢もほぼ同等に取上げている。特に国際政治情勢,世界経済の潮流の分析に定評がある。中心読者層はビジネスマンおよび投資家であるが,世界各国の政府閣僚など幅広い読者をもつ。平明な文体に徹し,編集路線はやや中道左派寄りである。発行部数は 70万 (1999) 。

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百科事典マイペディア 「エコノミスト」の意味・わかりやすい解説

エコノミスト

(1)世界で最も古くかつ権威ある週刊経済誌。《The Economist》。1843年9月創刊,ロンドンで発行。経済以外にも,政治・外交・文化にわたってその論評は定評があり,内外に対する影響力は大きい。(2)毎日新聞社発行の週刊経済誌,1923年4月創刊。

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世界大百科事典(旧版)内のエコノミストの言及

【重農主義】より

…この名称はデュポン・ド・ヌムールがケネーの著作集を編集してこれに《Physiocratie》(1767)の名称をつけたからであり,それが一般化したのは,おそらく19世紀中葉にL.F.E.デールが重農学派の主要著作を2巻本に編集し,この名称をつけてから以後である。重農主義者(フィジオクラットphysiocrates)たちは,自分たちをエコノミストéconomistesと呼んでいた。それが重農主義agricultural systemと呼ばれるようになったのは,A.スミスが《国富論》でそう呼んだことによるものと思われる。…

【バジョット】より

…大学卒業後フランスに渡り,ルイ・ナポレオンのクーデタの評論で注目され,帰国後,家業の銀行業をつぐほか文芸評論誌の創刊に加わった。《エコノミスト》誌の創始者ウィルソンの娘と結婚した縁で,のちに同誌の経営・編集上の責任者となった。多数の評論を残したが,その主著《イギリス憲政論》(1867)は第1次選挙法改正後の憲政のリアルな描写で有名であり,《自然科学と政治学》(1872)によって政治心理学の草分け的存在ともされる。…

※「エコノミスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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