ウマノスズクサ(馬の鈴草)(読み)ウマノスズクサ(英語表記)Aristolochia debilis; birthwort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ウマノスズクサ(馬の鈴草)
ウマノスズクサ
Aristolochia debilis; birthwort

ウマノスズクサ科の多年生つる植物で,原野や林のなかなどに生える。根は長く地中を横にはい,ところどころに芽を出す。茎は緑色で細いが強い。初め直立するが,すぐ他物にからみつき冬に枯れる。細長いハート形の葉は互生して,葉柄があり,7~8月に葉腋から細長い花柄を出して,緑紫色の花を横向きにつける。花被は基部が球形にふくれた細長い筒状で,先は三角形でとがる。6本の花柱が合一して多肉の短い柱となり,周囲に花糸のない葯 (やく) が6個つく。果実が馬の首にかける鈴に似ているところからこの名がある。根および果実を乾燥したものは漢方薬とされる。近縁オオバウマノスズクサは全体に毛があり,管状の花被は極端に湾曲する。

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