ウマガレイ(読み)うまがれい(英語表記)flathead sole

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウマガレイ」の意味・わかりやすい解説

ウマガレイ
うまがれい / 馬鰈
flathead sole
[学] Hippoglossoides elassodon

硬骨魚綱カレイ目カレイ科に属する海水魚。日本の沿岸にはいないが、オホーツク海から千島列島ベーリング海を経て北アメリカのカリフォルニア州北部の沖合いまで広く分布する。大形の口をもつカレイ類で、アカガレイやドロガレイによく似るが、アカガレイとは両顎(りょうがく)に肥大した歯がないこと、ドロガレイとは両眼間隔域が高く隆起し、そこに1列の鱗(うろこ)しかないことで区別できる。体は灰褐色や黄緑褐色のものが多い。

 北アメリカの沿岸では水深200メートル付近にすむ。産卵期は3~4月ごろで、全長38センチメートルぐらいの5歳魚は60万粒の卵をもつ。全長46センチメートルぐらいになる。ベーリング海で漁獲されたものが、頭と内臓を除去しシロガレイとして市販されている。フライ煮つけにするとよい。

[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android