日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ウォルフ(Maximilian Franz Joseph Cornelius Wolf)
うぉるふ
Maximilian Franz Joseph Cornelius Wolf
(1863―1932)
ドイツの天文学者。ハイデルベルクに生まれ、同地の大学とストックホルムのオボ大学で学んだ。早くから天文学に興味をもち、1890年ハイデルベルク大学の天文学講師、1902年教授、その後同大学付置のケーニヒシュツール天文台長を兼任し、終生観測に専念した。広角写真機の長時間露出法を開発して天体観測に新紀元を画した。観測対象は小惑星、星雲、天の川に及び、1891年に小惑星の視運動軌跡を乾板上で検出する方法を創始して、約500個の小惑星を単独で発見した。1901年に立体比較測定器を作製して多数の恒星の固有運動を実測した。星雲の発見数は数千個に及ぶ。
[島村福太郎]
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