日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェスト・サイド物語」の意味・わかりやすい解説
ウェスト・サイド物語
うぇすとさいどものがたり
West Side Story
ミュージカル。原案・演出・振付けジェローム・ロビンズ、台本アーサー・ロレンツArthur Laurents(1917/1918―2011)、作詞スティーブン・ソンドハイムStephen Sondheim(1930―2021)、作曲レナード・バーンスタイン。1957年9月26日からニューヨークのブロードウェーでラリー・カートLarry Kert(1930―1991)とキャロル・ローレンスCarol Lawrence(1934― )の主演により734回続演された。1961年にはジェローム・ロビンズとロバート・ワイズの共同監督、ナタリー・ウッドNatalie Wood(1938―1981)とリチャード・ベイマーRichard Beymer(1938― )の主演で映画化され、アカデミー作品賞を受けた。シェークスピアの『ロミオとジュリエット』を現代に翻案、ニューヨークのウェスト・サイドを舞台に、アメリカ青年の集団ジェット団とそれに対立するプエルトリコ移民青年集団シャーク団との闘争に巻き込まれたトニーとマリアの悲恋物語に、現代アメリカの人種問題を含む一断面をとらえている。ヒット曲は『マリア』『トゥナイト』『なにかが起こる』『どこかに』など。
[青木 啓]