インパクト・ローン(読み)いんぱくとろーん(英語表記)impact loan

翻訳|impact loan

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インパクト・ローン」の意味・わかりやすい解説

インパクト・ローン
いんぱくとろーん
impact loan

金融用語本来意味プロジェクトローンproject loanに対するもので、開発計画の実施などに伴って発生する追加需要衝撃)を緩和するための外貨資金貸付をいった。しかし現在では、とくに使途を限定しない借款をいい、使途を指定するタイド・ローンに対する用語として用いられている。日本の企業が円資金調達のために、外国市中銀行や世界銀行などから借り入れている外貨借款の大部分がこれである。

[土屋六郎]

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百科事典マイペディア 「インパクト・ローン」の意味・わかりやすい解説

インパクト・ローン

使途に規制のない外貨借款。タイド・ローンの対。本来は,世界銀行の貸付けの一種で,開発計画の実施に伴う追加需要に対応する借款を意味した。現在では内外外国銀行が日本企業に対して実施する使途に制限のない外貨貸付けをさす。
→関連項目資本輸出

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インパクト・ローン」の意味・わかりやすい解説

インパクト・ローン
impact loan

使途を規制されない外貨借款 (国際復興開発銀行の借款が含まれる) で,タイド・ローンに対する。本来は開発計画などを実施するためのプロジェクト・ローンに対し,それに伴って追加的に発生する需要のために必要な資金の借款を意味した。外貨建債権に対する為替リスク回避,資金調達手段の多様化などの効果がある。

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