インバネス(イギリス)(読み)いんばねす(英語表記)Inverness

翻訳|Inverness

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インバネス(イギリス)」の意味・わかりやすい解説

インバネス(イギリス)
いんばねす
Inverness

イギリス、スコットランド北部、ハイランド地方の都市。北海に臨むマリー湾Moray Firthのネス川河口に位置する。人口4万3100(2002推計)。11世紀にマクベス城が建てられ、長くスコットランド王の居住地であった古い町。「ハイランドの首都」と称される同地方の中心的な都市で、交通の要衝でもある。港湾を有し、北部のデングウォール、ウィック、サーソや、西部のカイル・オブ・ロハルシュなどの諸都市とは鉄道で結ばれる。北東13キロメートルには空港があり、諸都市への便のほか、ヘブリディーズ、オークニーシェトランドなどの各諸島へ空路が開けている。ニシン漁が盛んなほか、家畜羊毛の市場が開かれる。印刷、食品、醸造、羊毛、造船などの小規模な工業がある。周辺には氷河侵食による荒れ地が多く、沿岸にはフィヨルドが発達し、ネス川上流11キロメートルにはネス湖があって、夏にはこれらを巡る観光客が多い。ネス川、ネス湖を経て、カレドニア運河大西洋に通ずる。

米田 巌]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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