イブンハンバル(英語表記)Ahmad Ibn Hanbal

デジタル大辞泉 「イブンハンバル」の意味・読み・例文・類語

イブン‐ハンバル(Ahmad Ibn Hanbal)

アフマド=イブン=ハンバル

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改訂新版 世界大百科事典 「イブンハンバル」の意味・わかりやすい解説

イブン・ハンバル
Ibn Ḥanbal
生没年:780-855

イスラムの法学者。スンナ派四法学派の一つハンバル派の祖。神学者,ハディース学者としても有名。アッバース朝創成時の軍隊主力であったホラーサーン軍団の家に,バグダードで生まれる。そこで学び,イスラム世界を広く遊学し,ハディース学者として著名となった後,ムータジラ派教義を承認せず厳しい迫害を受けた。彼の迫害に対する抵抗がムータジラ派の崩壊を導いた。主著はハディース集《ムスナド》。
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世界大百科事典(旧版)内のイブンハンバルの言及

【ハディース】より

…ハディースの徒が発達させたハディース批判の学は,イスナードの信憑性の吟味に終始し,そのために膨大な伝記集(タバカート)のつくられたことが,イスラム史学の一つの著しい特徴となっている。 初期の代表的なハディース集に,マーリク・ブン・アナスの《ムワッター》と,イブン・ハンバルの《ムスナド》がある。前者は婚姻,契約,ハッドなどの項目ごとにハディースを分類し,イスラム法の概要を述べるとともに,カーディーなどの裁判実務にも役立つよう編集され,このような形式をムサンナフという。…

※「イブンハンバル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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