イフリーキーヤ(英語表記)Ifrīqīya

改訂新版 世界大百科事典 「イフリーキーヤ」の意味・わかりやすい解説

イフリーキーヤ
Ifrīqīya

ラテン語のアフリカAfricaに由来するアラビア語。この語の指す範囲は,アラブによる征服初期には,リビアより西方の北アフリカ全体であった。アグラブ朝(800-909)以降,チュニジア政権を築いた王朝版図に対応し,ほぼチュニジアを中心にアルジェリア東部とリビア西部を含む地域内に限定されるようになった。マグリブの東部に相当する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイフリーキーヤの言及

【マグリブ】より

…そのうちのリビア東部キレナイカ地方は,エジプトの支配下に入ると,しだいにマグリブの範囲外になった。同じくアラブは,ラテン語のアフリカに由来するイフリーキーヤの語も用いたが,それは,9世紀にアグラブ朝がチュニジアに建国されて以降,しだいにリビア西部からアルジェリア東部までの地域内,つまりマグリブ東部を指すようになった。また,リビア西部のトリポリタニア地方は,ムワッヒド朝やハフス朝の支配下に入った時期もあったが,その統治は不安定であり,常に半独立的状態にあったといってよい。…

※「イフリーキーヤ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android