イタリア商人(読み)いたりあしょうにん

世界大百科事典(旧版)内のイタリア商人の言及

【商人】より

…このような発展は南のイタリアと北のフランドルを結ぶ交易の流れに沿って展開した。とくに香料などの貴重な東方物産の交易にたずさわるとともに,十分の一税としてローマに集まる豊富な教皇庁資金を扱っていたイタリア商人がこの交易路で優位に立った。彼らは簿記,手形,海上保険などの商業技術を開発し,商人兼金融業者として活躍し,13,14世紀に権力を集中しつつあったイギリス,フランスの国王や聖俗諸侯に結びつき特権商人となった。…

【都市】より

…またこの両者をつなぐ役割を演じたのは,フランス北東部シャンパーニュ地方の大市開催の諸都市およびフランドル地方の諸都市であった。こうして毛皮,蠟,蜂蜜,ニシン,干ダラ,木材,穀物のようなロシアおよび北欧の一次産品は,ハンザ同盟の商船によって西ヨーロッパ各地の市場に舶載転売され,いわば古代的な性格をもつ香料,コショウ,貴金属,宝石,象牙,砂糖,絹織物,綿花,薬種などの東洋およびビザンティン帝国産の奢侈的商品は,イタリア商人によって西ヨーロッパ各地へ再輸出された。この南北両面からの商業の復興に刺激されて,西ヨーロッパ内で産出する原料による各地域の特産品,例えば毛織物,麻織物,武器,金属製品,ブドウ酒などの生産と交易がますます活況を呈し,西ヨーロッパの全域がいわば一つの価格体系の下に立つ広大な世界経済圏を形成した。…

※「イタリア商人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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