イタヤカエデ(板屋楓)(読み)イタヤカエデ(英語表記)Acer mono

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イタヤカエデ(板屋楓)」の意味・わかりやすい解説

イタヤカエデ(板屋楓)
イタヤカエデ
Acer mono

カエデ科の大型落葉高木で,高さ 20mに達する。別名ツタモミジ。北海道から九州まで日本のほぼ全域山地に分布する。葉は偏五角形で掌状に浅く割れ,直径6~15cmあり,裂片の縁に鋸歯がないのが特徴である。地域により変異が多く,エゾイタヤ (北日本) ,アカイタヤ (本州日本海側山地) ,イタヤカエデ (本州太平洋側と四国,九州) など多くの亜種変種に分けられる。花は春に咲き,淡黄緑色で花弁5枚,おしべ8本,花後に生じる翼果は2枚の翼があまり開かず,角度は 90°以下である。秋に黄色に黄葉する。

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