アーリア・サマージ(英語表記)Ārya Samāj

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アーリア・サマージ」の意味・わかりやすい解説

アーリア・サマージ
Ārya Samāj

インドのダヤーナンダ・サラスバティーが 1875年に創立したヒンドゥー教改革運動団体。アーリア協会ともいう。彼はベーダ聖典のみを知識の源泉と認め,その他の聖典を排斥した。ベーダに説かれた唯一神のみを崇拝すべきであるとして,偶像崇拝を排斥し,聖地巡礼祖先崇拝などを迷信として非難した。また,婦人の地位の向上にも努めた。彼の没後にも発展し,92年,大学派 Collegeと菜食派 Mahatmaとの2派に分裂した。前者が世界宗教に基づき進歩的であるのに対し,後者はヒンドゥー教に基づき保守的である。両派ともにキリスト教にならい,婦人,子供の教育施設,孤児院などをつくり,熱心な布教運動を展開した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android