アンナカ(読み)あんなか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンナカ」の意味・わかりやすい解説

アンナカ
あんなか

日本薬局方名の安息香酸ナトリウムカフェイン略称安ナカとも書く。水に溶けにくいカフェイン安息香酸ナトリウムを加えて水溶液としたもので、薬効はカフェインの作用である。わずかな苦味を有する無臭白色粉末で、水溶性のため注射薬とする。中枢神経興奮・強心・利尿剤として用いるほか、薬物中毒や急性睡眠薬中毒、呼吸刺激薬としても応用される。カフェインに比べ、内服で胃に刺激を与えない。劇薬で、常用量は1回0.2グラム、1日0.6グラム、極量は1回1グラム、1日3グラム(経口皮下注射、筋肉内注射)。

[幸保文治]

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知恵蔵mini 「アンナカ」の解説

アンナカ

医療用医薬品・安息香酸ナトリウムカフェインの総称眠気や疲労感、片頭痛を解消する作用があり、強心剤中枢興奮剤鎮痛剤として医療機関で処方される。経口投与か筋肉内や静脈内に注射して用いる。症状の悪化や悪影響を及ぼす場合があるため、胃潰瘍心臓病、緑内障のある患者へは慎重な投与が求められる。大量に投与すると、手のふるえ、動悸、頻脈、不整脈、不眠、不安、瞳孔散大、吐き気などの副作用が現れる場合がある。

(2014-5-23)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンナカ」の意味・わかりやすい解説

アンナカ

安息香酸ナトリウムカフェインの局方別名。強心剤,利尿剤。安息香酸ナトリウム 50~53%,カフェイン 47~50%の混合物。白色またはほとんど白色の粉末で無臭。味は少し苦い。水に易溶,エチルアルコールにやや溶ける。

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百科事典マイペディア 「アンナカ」の意味・わかりやすい解説

アンナカ

安息香酸ナトリウムカフェイン

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