日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 アンダーソン(Marian Anderson)あんだーそんMarian Anderson(1897―1993) アメリカのコントラルト歌手。フィラデルフィアの貧しい黒人家庭に生まれ、初め教会の聖歌隊で歌っていた。のちニューヨークで学び、1925年ニューヨーク・フィルハーモニック協会の声楽コンペティションで1位に入賞してコンサート・デビューに成功。大指揮者トスカニーニから「百年に一度の声」と激賞された深みのある声の持ち主で、1955年1月には黒人歌手として初めてメトロポリタン歌劇場に出演した。とくに黒人霊歌の歌唱は傑出していた。1953年訪日公演。1965年に引退。[美山良夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例