アワビ(鮑)(読み)アワビ

百科事典マイペディア 「アワビ(鮑)」の意味・わかりやすい解説

アワビ(鮑)【アワビ】

ミミガイ科の巻貝マダカアワビメカイアワビ(メンガイ,メガイともいう),クロアワビ(オンガイ,オガイともいう)の3種とクロアワビの亜種エゾアワビの総称。ほぼ楕円形,殻表は褐色内面真珠光沢が強い。殻の背面に出水孔が並び糞もここから排出される。マダカアワビ,クロアワビは長さ20cmに達するものもあるが,他はこれよりやや小さい。北海道南部〜九州,朝鮮半島,中国北部の潮間帯から水深20mまでの岩礁にすむ。アラメワカメカジメなどの褐藻を食べる。産卵期は北海道で8〜9月,房総半島で11〜12月。幼貝の移殖放養のほか人工授精による養殖技術が進歩している。肉は食用。殻は貝細工やボタンの材料に利用。→トコブシ
→関連項目養殖真珠

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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