アレルヤ(英語表記)Alleluia[ラテン]

デジタル大辞泉 「アレルヤ」の意味・読み・例文・類語

アレルヤ【〈ラテン〉Alleluja】[曲名]

ハイドン交響曲第30番ハ長調通称。1765年作曲。第1楽章にグレゴリオ聖歌の「アレルヤ」の旋律が採り入れられている。

アレルヤ(〈ラテン〉alleluia)

ハレルヤ
[補説]曲名別項。→アレルヤ

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改訂新版 世界大百科事典 「アレルヤ」の意味・わかりやすい解説

アレルヤ
Alleluia[ラテン]

〈神をたたえよ〉という意味のヘブライ語の音訳。キリスト教で喜びの表現に用いられる間投詞。国によっては〈ハレルヤHallelujah〉ともいう。聖書では《詩篇》に見られる。中世ヨーロッパでは農夫が畑仕事中に唱えたり,兵士がときの声に用いたりしたという。現行のカトリック教会の典礼では教会暦に応じてさまざまな詩句と結びつき,復活祭直前の期間(四旬節)を除いて常にミサ中で福音書朗読の前に唱えられ,あるいは歌われる。通常,〈アレルヤ-詩句-アレルヤ〉という3部形式をとる。グレゴリオ聖歌としてのアレルヤは,最後の母音aを長く引きのばして旋律を歌うメリスマ唱法を特徴とするが,この唱法は東方教会から西方教会に伝わり,4世紀ころから用いられるようになった。また,モーツァルトモテット《喜べ,踊れ,汝幸いなる魂よ》(K.165)の終楽章はアレルヤの1語の反復のみで歌われる。
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百科事典マイペディア 「アレルヤ」の意味・わかりやすい解説

アレルヤ

ヘブライ語で〈神をたたえよ〉の意味の言葉の音訳。ハレルヤHallelujahともいう。旧約聖書では詩編において文頭や文末に数ヵ所,新約聖書では黙示録(19の1〜6)にこの語が用いられている。カトリック教会のミサ典礼文の一つ〈アレルヤ誦(しょう)〉は前後にアレルヤ(ハレルヤ)の歓声をもつ詩編の一部歌詞とする。作曲されたものでは,ヘンデルオラトリオメサイア》第2部終曲,モーツァルトのモテット《エクスルターテ・ユビラーテ》終曲が有名。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレルヤ」の意味・わかりやすい解説

アレルヤ
alleluia

ユダヤ教の用語で「主をほめたたえよ」を意味し,旧約聖書の『詩篇』の初めと結びにしばしば現れる。古くはアンティフォナとして歌われたものであろう。のちキリスト教に取入れられ,ギリシア正教,ローマ・カトリック,聖公会,一部のプロテスタント会派で用いられるようになった。ミサのアレルヤ唱,ヘンデルのオラトリオ『メサイア』に挿入されている『ハレルヤ・コーラス』など。

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デジタル大辞泉プラス 「アレルヤ」の解説

アレルヤ

オーストリアの作曲家ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第30番(1765)。原題《Alleluja》。名称はアレルヤ聖歌の旋律が採り入れられていることに由来する。

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