アルメリア(スペイン)(読み)あるめりあ(英語表記)Almería

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルメリア(スペイン)」の意味・わかりやすい解説

アルメリア(スペイン)
あるめりあ
Almería

スペイン南部、アンダルシア地方アルメリア県の県都。人口16万6328(2001)。地中海に臨むアルメリア湾岸に位置する近代的な港湾都市で、鉄鉱石ブドウ柑橘(かんきつ)類、エスパルトグラス(アフリカハネガヤ)などが輸出される。イワシ、貝などの漁業や若干の軽工業もあり、周辺では灌漑(かんがい)農業が行われる。年降水量が300ミリメートル以下、12月の最低気温が7℃と、温暖な気候に恵まれ、避寒地としても有名である。フェニキア人によって築かれ、ムーア人によりアル・マリヤトAl-Mariyatと名づけられ、1035~1091年にはムーア人の王国の首都となった。旧市街は狭く曲がりくねった街路などムーア人時代の特徴が残る古い町並みで、アルザーバ城塞(じょうさい)(8世紀)やサンクリストバル城跡、高い塔をもつサンティアゴ教会(16世紀)などがある。

田辺 裕・滝沢由美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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