アルメニア[古代](読み)アルメニア[こだい](英語表記)Armenia, ancient

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルメニア[古代]」の意味・わかりやすい解説

アルメニア[古代]
アルメニア[こだい]
Armenia, ancient

小アジアとカスピ海との間にはさまれた地域。現在,アルメニアトルコ,イラン領に3分されている。前9~7世紀にはウラルトゥ王国が繁栄し,前7世紀以後はアッシリア,メディア,ペルシアなどに,前4世紀にはアレクサンドロス3世 (大王) に征服された。前2世紀の初めにアルメニア人は大アルメニアおよびソフェーネの2国を建て,次いでチグラネス2世 (在位前 20~6) の時代に2国を統一して,アルメニア帝国をつくったが,やがてローマ帝国支配下の保護国となった。その後ササン朝ペルシアビザンチン帝国に支配され (7世紀) ,次いで7~8世紀にはアラビア人,11~12世紀にはトルコ人の支配下に入った。アルメニア語は,この地域に古代に現れては消えた諸民族の言語の混合よりできたものであり,諸民族推移を示す手掛りとされている。

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