アルペン競技(読み)アルペンきょうぎ

百科事典マイペディア 「アルペン競技」の意味・わかりやすい解説

アルペン競技【アルペンきょうぎ】

ヨーロッパのアルプス山系を背景に発達したスキー競技。滑降競技スラローム回転競技),大回転競技,スーパーG(大回転滑降の中間的種目),複合競技があり,いずれも急峻(きゅうしゅん)な山から滑り降りるダイナミックな競技で,所要時間のみを競う。冬季オリンピックの花形種目で,滑降・回転・大回転・スーパー大回転の4種目に,回転と滑降のタイムを合計する複合や回転とスーパー大回転を組み合わせるスーパー複合などを加えて競われる。オリンピック,ワールドカップでは伝統的にオーストリアスイス,フランス,イタリア,北欧,アメリカが強豪を輩出している。日本は1956年のコルチナ・ダンペッツオオリンピック回転の猪谷千春銀メダルが唯一のメダル獲得,2006年のトリノオリンピックの同じく回転で,皆川健太郎が4位,湯浅直樹が7位と健闘した。→ノルディック競技
→関連項目アールベルク・スキー術グラススキー八方尾根

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルペン競技」の意味・わかりやすい解説

アルペン競技
あるぺんきょうぎ
alpine skiing

アルプスの山岳地方に発達したスキー競技一種北ヨーロッパの丘陵地帯に発達したノルディックnordic競技と対比される。滑降、回転、大回転、スーパー大回転、複合種目がある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアルペン競技の言及

【スキー】より

…ノルウェー派とリリエンフェルト派の優劣をめぐる論争も起きたが,やがて両派は長所をとり入れ合い,オーストリアのアールベルクのスキー教師H.シュナイダーがアールベルク派といわれるアルプス・スキー術にまとめた。これがアルペン競技Alpineの基本技術で,アレーÉmile Allaisを中心とするフランス派なども現れて,アルペン競技はドイツ,スイスを含め発展していく。 1924年には国際スキー連盟Fédération internationale de ski(FIS)が結成され,同年の第1回オリンピック冬季大会(シャモニー)にスキーも登場したが,男子ノルディック種目のみであった。…

※「アルペン競技」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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