アルベール(1世)(ベルギー王)(読み)あるべーる(英語表記)Albert Ⅰ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アルベール(1世)(ベルギー王)
あるべーる
Albert Ⅰ
(1875―1934)

ベルギー王(在位1909~1934)。フランドル伯フィリップの次子。1900年バイエルン公女エリザベートと結婚。広く海外を見聞したのち、1909年伯父レオポルド2世の後を継いで即位した。ベルギーの中立維持の声明を近隣諸国に発し、また国防力の強化にも尽力。第一次世界大戦勃発(ぼっぱつ)直後、ドイツに対しベルギー領内の自由通行を拒絶、国民に感動を与えた。ドイツによる占領後は、ラパンヌに司令部を設け、イープル付近を確保、「騎士王」Roi Chevalierの異名に値する働きをした。戦後は経済復興に努め、科学問題のための基金創設にも熱意を示した。1934年2月17日ベルギー南部ナミュール付近で登山中に遭難死。

[磯見辰典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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