アルベルティ(Leon Battista Alberti)(読み)あるべるてぃ(英語表記)Leon Battista Alberti

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アルベルティ(Leon Battista Alberti)
あるべるてぃ
Leon Battista Alberti
(1404―1472)

イタリアの建築家、著述家フィレンツェ商人庶子としてジェノバに生まれ、パドバボローニャの大学に学んだ。建築、彫刻、絵画に関する多数の論著を残しているほか、哲学、数学、文芸と多方面にわたる深い研究によってルネサンス・ヒューマニズムを代表する一人である。美術家としては建築の設計に優れた業績を残した。リミニテンピオ・マラテスティアーノ(1446~1455)は、既存の小聖堂を領主マラテスタ家の霊廟(れいびょう)に改修したもので、古代ローマの建築様式が活用されている。フィレンツェのパラッツォ・ルチェライ(1446~1451)の壁面構成にも古代ローマの建築を応用し、新しい外観効果をみせている。同市のサンタ・マリア・ノベッラ聖堂正面のデザイン(1456~1470)は、その後建てられた各地の聖堂の手本とされた。

[濱谷勝也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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