アルヘシラス(読み)あるへしらす(英語表記)Algeciras

デジタル大辞泉 「アルヘシラス」の意味・読み・例文・類語

アルヘシラス(Algeciras)

スペイン南部、アンダルシア州の港湾都市ジブラルタル海峡に面し、8世紀から14世紀までイスラム教徒支配下にあった。北アフリカタンジールセウタへの定期航路がある。海岸保養地としても知られる。アラビア語名エルジェジラ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルヘシラス」の意味・わかりやすい解説

アルヘシラス
あるへしらす
Algeciras

スペイン南部、アンダルシア地方の港湾都市。アラブ名はエル・ジェジラEl Djezira。人口10万1468(2001)。同国の南端、アルヘシラス湾を隔ててジブラルタル対岸に位置する。アメリカやモロッコのタンジールと連絡し、年間50万人の旅客がある。貿易港、漁港。温暖な気候で、鉱泉海水浴場もあり、保養地としても有名。古来よりローマ人、バンダル人、ゴート人らに支配され、ムーア人には711年にスペインで最初に占領された。教会など古い建物、ムーア人による独特のアーチをもつ水道橋などが残る。1906年にはモロッコ問題に関するアルヘシラス会議が開かれた。

田辺 裕・滝沢由美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルヘシラス」の意味・わかりやすい解説

アルヘシラス
Algeciras

スペイン南部,アンダルシア州,カディス県の港湾都市。小湾をへだててイギリス直轄領のジブラルタルに対する。 1906年にはモロッコをめぐって列強によるアルヘシラス会議が開かれた。皮革コルク,ワインなどを輸出。タンジールなどモロッコの諸港へのフェリー発着地で,漁船基地ともなっている。ジブラルタルの眺望や,イベリア半島最南端のタリファへいたる海岸美は有名。人口 10万 1063 (1991推計) 。

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