アラス同盟(読み)アラスどうめい(英語表記)Union of Arras; League of Arras

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アラス同盟」の意味・わかりやすい解説

アラス同盟
アラスどうめい
Union of Arras; League of Arras

1579年ネーデルラント南部のワロン諸州住民の間に結成された同盟。のちのベルギー王国母体。カトリック信仰とスペインによる支配確認内容とし,スペイン側と講和を結んだ。これに対抗して,同年ユトレヒト同盟が結成され,ネーデルラントの南部諸州と北部諸州は決定的に分裂した。

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世界大百科事典(旧版)内のアラス同盟の言及

【八十年戦争】より

…76年11月ホラント,ゼーラント両州と他のスペイン軍支配下にある諸州との間に〈ヘントの和平Pacificatie van Gent〉が結ばれ,ここに対スペイン全国同盟が成ったかに見えた。しかし77年〈永久令〉を承認して全国議会により迎え入れられた新執政ドン・フアンDon Juan de Austriaが結局は議会と決裂した後,威信の高まったオラニエ公に対する南部カトリック貴族の反感,とりわけ78年1月ジャンブルーでの議会軍の惨敗後激化した新旧両教徒間の確執は〈ヘントの和平〉を掘り崩し,79年1月南北にアラス同盟,ユトレヒト同盟が分立した。ドン・フアンの後継者ファルネーゼはこの状況に巧みに乗じてアラス同盟を手なずけ(アラス講和),また兵を進めて85年までにほぼ南部全域を平定した。…

※「アラス同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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