アムンゼン(Roald Engelbregt Gravning Amundsen)(読み)あむんぜん(英語表記)Roald Engelbregt Gravning Amundsen

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アムンゼン(Roald Engelbregt Gravning Amundsen)
あむんぜん
Roald Engelbregt Gravning Amundsen
(1872―1928)

ノルウェーの極地探検家。正確にはアムンセンという。7月16日に生まれる。青年時代医学を専攻。1897~1899年ベルギーの南極地磁気調査に加わってのち、北極調査の夢をもち地磁気学を修めた。1903~1906年小帆船ヨーアGjøa号で北極海の北西航路を初めて完走し、地磁気調査、民俗学的調査を行った。北極点初到達をアメリカのピアリーに奪われる(1909)と、南極探検に転じ(1910~1911)、1911年12月14日競争者イギリスのスコットに先んじて南極点初到達に成功した。この快挙後、資金の醵出(きょしゅつ)を得て装備を整え、1918年第一次世界大戦の戦火の下、元来の計画であった北極調査に向かった。1921年北極到達を果たせぬまま帰還したが、熱狂的歓迎を受けた。以後航空機による北極探検を再三試み、1926年にはアメリカのエルズワースLincoln Ellsworth(1880―1951)、イタリアのノビレUmberto Nobile(1885―1978)らと飛行船でスバールバル諸島―アラスカ間の横断を敢行した。1928年北極海で遭難したノビレ隊の捜索の途上、行方不明となった。なお、1927年(昭和2)に来日している。

[大島美穂]


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