アマースト(英語表記)William Pitt Amherst,Earl Amherst of Arakan

デジタル大辞泉 「アマースト」の意味・読み・例文・類語

アマースト(Amherst)

米国マサチューセッツ州西部の町。ノーサンプトンの東約10キロメートルに位置する。アマースト大学マサチューセッツ大学アマースト校などが所在する文教地区として知られる。エミリー=ディキンソン博物館、エリック=カール絵本美物館がある。

アマースト(Amherst)

ミャンマー南東部の町チャイカミー旧称

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改訂新版 世界大百科事典 「アマースト」の意味・わかりやすい解説

アマースト
William Pitt Amherst,Earl Amherst of Arakan
生没年:1773-1857

イギリス政治家中国名は阿美士徳。マカートニーについで1816年に英中貿易関係改善のための全権大使として訪華した。中華思想による朝貢関係を改めようとしての行だったが,三跪九叩頭(さんききゆうこうとう)礼(叩頭)の制に従わなかったので,清国皇帝に謁見できずに帰国した。23年インド総督となり,アラカンアッサムなどを併合してビルマ(現,ミャンマー)併合に道を開くなど,植民地支配に功労があった。
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アマースト
Amherst

アメリカ合衆国マサチューセッツ州西部の大学町。人口3万3209(1980)。コネティカット河谷の肥沃な農業地帯の中に位置し,マサチューセッツ大学とアマースト大学がある。詩人エミリーディッキンソンはこの町で生まれ,生涯をここで過ごした。また,詩人ロバート・フロスト,辞書編集者ノア・ウェブスターもこの町に住んでいた。町名はフレンチ・インディアン戦争時の北アメリカ軍総司令官ジェフリー・アマーストにちなむ。1759年に町となった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アマースト」の意味・わかりやすい解説

アマースト
Amherst

アメリカ合衆国,マサチューセッツ州中央部の町。ボストンの西方約 120kmにあり,コネティカット河谷の中流に位置する。町の起源は 1730年頃。もとは農業地域であったが,18世紀に入って工業が起り,煉瓦,繊維,帽子,紙などの製造が行われた。 19世紀に入ると農業が再び主産業になり,酪農場,果樹園,養鶏場,タバコ畑が増加した。学園都市として知られ,1863年創立のマサチューセッツ大学のほか,21年創立のアマースト大学がある。アマースト大学は自由七科の名門校で,創立者の一人に辞典編纂者の N.ウェブスターがいる。日本との結びつきも深く,新島襄 (1870) ,内村鑑三 (87) らが卒業している。人口3万 5228 (1990) 。

アマースト
Amherst, William Pitt, Earl Amherst of Arakan

[生]1773.1.29. サマセット,バス
[没]1857.3.13. ケント,ノール
イギリスの政治家,外交官。中国名,阿美士徳。 1816年イギリスと中国の国交改善のための第2回の特派使節として清朝宮廷へ派遣されたが,謁見の際三跪九叩の礼を拒否したため退去を命じられ,使命を果せなかった。 17年帰国し,のちインド総督 (1823~28) として,ビルマ併合の端緒をつくった。 26年伯爵を授かる。

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百科事典マイペディア 「アマースト」の意味・わかりやすい解説

アマースト

英国の外交官。中国での呼び名は阿美士徳。1816年イギリス東インド会社の対華貿易全権大使として北京に入る。嘉慶帝との謁見に三跪九叩頭(さんききゅうこうとう)(1度ひざまずくたびに3回頭が地につくまで下げる礼を,3度くりかえす)の礼の制を拒否し,交渉不成立。1823年ベンガル総督となり,ビルマ併合の端緒を開く。

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旺文社世界史事典 三訂版 「アマースト」の解説

アマースト
William Pitt, Earl Amherst of Arakan

1773〜1857
イギリスの政治家・外交官
マカートニーについで,1816年貿易改善の全権として北京に派遣されたが,三跪九叩頭 (さんききゆうこうとう) の礼を拒否したため謁見もできずに帰国。1823年インド総督となり,翌年からのイギリス−ビルマ戦争で活躍,イギリスによるビルマ支配の足場をつくった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「アマースト」の解説

アマースト
William Pitt, Earl Amherst of Arakan 阿美士徳

1773~1857

イギリスの外交官。1816年イギリス第2回の使節として清国に派遣され,北京におもむいたが,謁見を許されず帰国した。のち駐ロシア大使,東西インド各地の総督を歴任。

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