アフワーズ(英語表記)al-Ahwāz

デジタル大辞泉 「アフワーズ」の意味・読み・例文・類語

アフワーズ(Ahvāz)

アフバーズ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「アフワーズ」の意味・わかりやすい解説

アフワーズ
al-Ahwāz

イラン南部,カールーン川下流に位置し,産油地帯であるフージスターン州州都ペルシア語ではアフバーズAhvāz。人口94万9054(2003)。アケメネス朝時代からの交通の要衝で,ウマイヤ朝,アッバース朝時代には,砂糖の生産で大いに繁栄した。その後ダムの倒壊などで衰退に向かい,20世紀になって石油産業とともに再興され,1926年レザー・シャーが州都と定め,38年イラン縦貫鉄道で南北の主要都市と結ばれるようになり,これが市発展の基となった。70年代初めに旧財閥シャハリヤール・グループが,製鉄関連企業8社を設立した。市東部には石油パイプライン通り,重要な工業都市となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフワーズ」の意味・わかりやすい解説

アフワーズ
Ahvāz

イラン南西部,フージスターン州の州都。アバダン北 130km,カールーン川にのぞむ低い砂岩層の丘陵群中に位置する。かつて栄えた古い都市の遺跡とほぼ同じ地に建てられている。 19世紀末以後,格子状の街並みに造られた新しい居住地バンダレ・ナーセル左岸に発達し,汽船が投錨する。行政機関や鉄道の中央駅のある新市街は右岸に発達し,工場,商店および製油所の労働者の住居などが旧市街の北部に建てられた。イラン縦断鉄道の2支線の接続点で,南方のクーニンシャハル (ホラムシャフル) ,アバダンや油田地帯とは道路で,首都テヘランとは空路で結ばれている。フージスターン開発計画によって市の工業化が進められた。人口 72万 4653 (1991) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アフワーズ」の意味・わかりやすい解説

アフワーズ
あふわーず
Ahwāz

イラン南西部、フーゼスターン州の州都。アハバーズともいう。カールーン川河畔に位置し、人口80万4980(1996)、118万4788(2016センサス)。古代スシアナ地方の交通の要衝で、とくにササン朝時代、カールーン川にダムが建設されてから発展した。12~13世紀にはアラブ支配下で、砂糖、絹、米の集散地であった。現在はイラン縦貫鉄道の重要拠点で、また内陸部の油田と石油積出し港を結ぶパイプラインが通じる石油産業の中心都市である。

[香川優子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアフワーズの言及

【ガッチサーラーン油田】より

…ザーグロス山脈の山麓部には北西~南東方向の長大な背斜系列が存在し,大小多数の油田が分布しており,フージスターン油田群と総称される。アフワーズ(究極可採埋蔵量150億バレル,世界第11位),マールーンMārūn(144億バレル,14位),ガッチサーラーン(150億バレル,11位),アーガー・ジャーリーĀghā Jārī(140億バレル,15位)は代表的な巨大油田である。ガッチサーラーン油田は1927年に発見されたが,生産開始は40年で,パイプラインでカーグ島へ送油される。…

※「アフワーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android