アナウ

百科事典マイペディア 「アナウ」の意味・わかりやすい解説

アナウ

トルクメニスタンのアシハバード付近にある新石器時代鉄器時代にわたる遺跡。1903年―1904年米国学術調査隊によって,また1950年代にソ連の調査隊により発掘された。ユーラシアの中央に位置することから,彩陶銅器,麦の栽培家畜飼育などの伝播の問題解明に重要。

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デジタル大辞泉 「アナウ」の意味・読み・例文・類語

アナウ(Änew)

トルクメニスタンの首都アシガバット近郊にある町。新石器時代にさかのぼる農耕集落遺跡や、青銅器時代から初期鉄器時代彩文土器が見つかっている。また、15世紀建造のセイットジュマールアッディンモスクの廃墟などがある。

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世界大百科事典 第2版 「アナウ」の意味・わかりやすい解説

アナウ【Anau】

トルクメニスタン南部のアシガバート東方11kmにあり,先史から歴史時代にわたる3丘より成る遺跡。1904年にアメリカのパンペリー調査隊のH.シュミットが発掘し,北丘で3時期,南丘で1時期の文化層を認めた。北丘下層のI期は新石器時代で,幾何学文の彩文土器フリントの石器を使い,大麦・小麦栽培,牛・豚・羊・馬の飼育がおこなわれ,次のII期は彩文が単色となり,フリントの鎌・錐があり,銅が初現し,上層のIII期に銅が一般化し,彩文にかわって刻文の土器が多用された。

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