アデリーペンギン(英語表記)Pygoscelis adeliae; Adelie penguin

精選版 日本国語大辞典 「アデリーペンギン」の意味・読み・例文・類語

アデリー‐ペンギン

〘名〙 (adelie penguin) 中形ペンギン。体長七五センチメートル、体重六キログラムに達する。頭部背面が黒く胸腹部は白い。目のまわりにも白い部分がある。南極大陸付近の流氷海域にすむ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「アデリーペンギン」の意味・読み・例文・類語

アデリー‐ペンギン(Adelie penguin)

ペンギン科の鳥。中形で全長76センチくらい。夏、小石を集めて巣を作り、2個の卵を産む。南極圏分布
[類語]ペンギン皇帝ペンギンエンペラーペンギンキングペンギン王様ペンギンケープペンギン小人ペンギンフェアリーペンギンジェンツーペンギンフンボルトペンギンマゼランペンギン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アデリーペンギン」の意味・わかりやすい解説

アデリーペンギン
Pygoscelis adeliae; Adelie penguin

ペンギン目ペンギン科。背丈が 46~75cm。頭部と背面は黒い。前頸から腹部は白く,眼のまわりも環状に白い。暗赤色だが,基部は黒い羽毛に覆われている。南極大陸沿岸南極海島嶼繁殖する。繁殖期以外は海氷海域で生活し,10~11月に繁殖地へ戻り,大集団になって繁殖する。小石を積み上げ,その中央のくぼみに産卵する。雌雄交代で約 35日間抱卵するが,その間はなにも食べない。繁殖時には厳しい天候下で多くのが死ぬこともある。雛を育て,3月になると再び海氷海域へ去る。ロス海地域で繁殖する鳥の記録では,平均すると 1万3000kmも遠方へ移動する。オキアミ類を食べることが多いが,魚類イカなども捕食する。非繁殖期の生活については不明な点も多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アデリーペンギン」の意味・わかりやすい解説

アデリーペンギン
あでりーぺんぎん
Adelie penguin
[学] Pygoscelis adeliae

鳥綱ペンギン目ペンギン科の海鳥。全長約76センチメートルと小形で、目の周りに白い環がある。南極大陸や周辺の島で繁殖、海岸からかなり奥まで入る。オキアミなど海の表層小動物を食べる。

[長谷川博]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「アデリーペンギン」の解説

アデリーペンギン

ペンギン科・アデリーペンギン属のペンギン。体長60~70センチ・体重4~5キロほどの中型のペンギンで、体色は白と黒、頭に短い冠羽があり、尾羽が長い。ナンキョクオキアミを主食としているが、小魚・タコ・イカなども食べる。夏に繁殖活動を行い、ヒナはふ化後50~60日で巣立ちし、4~5年で繁殖年齢に達する。南極のペンギンとしてはコウテイペンギンと共に有名で、テレビCMや様々なキャラクターのモデルとしても使われている。

(2016-2-16)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のアデリーペンギンの言及

【ペンギン】より

…アデリーやヒゲペンギンでは,巣は地面のくぼみに小石を敷くだけだが,イワトビやジェンツーペンギンは草なども敷き,コビト,キンメ,ケープペンギンのように温帯地方で繁殖する種は岩陰,草地,倒木や根の下,地中の穴などに営巣する。アデリーペンギンのように大集団で繁殖する種は,とくに集団繁殖地の中でも営巣場所が決まっていて,雄は毎年まったく同じ場所に戻ってテリトリーをかまえ,ふつうは前年の雌とつがいとなる。 繁殖期は,寒冷な環境で繁殖する種では一般に夏である。…

※「アデリーペンギン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android