日本大百科全書(ニッポニカ) 「アッタロス(3世)」の意味・わかりやすい解説 アッタロス(3世)あったろすAttalos Ⅲ(前170ころ―前133) ペルガモン最後の王(在位前138~前133)。エウメネス2世の子、またアッタロス2世の甥(おい)。フィロメトル・エウエルゲテスと称される。短い治世については不明な点が多く、最初は暴政を行ったが、のちには静かな生活に入ったといわれる。当時、ペルガモンはローマの強い圧力下にあり、遺書には王国をローマに贈与すると記されていた。この王国遺贈の真意は不明であるが、国内には社会改革を求める運動がおこっていて、それをローマの力で抑えようとしたとみられる。[小川英雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
旺文社世界史事典 三訂版 「アッタロス(3世)」の解説 アッタロス(3世)Attalos Ⅲ 前171〜前133小アジアのペルガモン王国最後の王(在位前138〜前133)生前に領内のギリシア諸ポリスを除く全領土をローマに遺贈 (いぞう) するという遺言を残した。そのため,死後の前133年,ローマ元老院の決議により王領地はローマ領となった。 出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報