アセチルブチルセルロース(読み)あせちるぶちるせるろーす(英語表記)acetyl butyl cellulose

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

アセチルブチルセルロース
あせちるぶちるせるろーす
acetyl butyl cellulose

酢酸酪酸繊維素ともいう。アセチルセルロースと同様にしてパルプリンターと酢酸CH3COOHや酪酸C3H7COOHとそれらの無水物および濃硫酸との混酸と反応してつくる。プラスチックとしての加工性、耐水性はアセチルセルロースより優れている。用途成形品として扇風機の羽根、ラジオキャビネットなどで、アセチルセルロースと同様であるが、とくに耐候性を必要とする方面に好んで使われる。アメリカでは水道油田および工場用パイプとしても利用されている。

垣内 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android