アスナビ(読み)あすなび

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アスナビ」の意味・わかりやすい解説

アスナビ
あすなび

日本オリンピック委員会JOC)が国内トップクラスのスポーツ選手に対し、雇用面での支援を行い、競技活動を充実させるプロジェクトの通称。正式名称はトップアスリート就職支援ナビゲーションで、アスナビはアスリートとナビゲーションからの造語である。JOCが推進するスポーツ将来構想プロジェクトの一環として2010年(平成22)に始まり、10年間で302人が就職を決めている。

 トップクラスのスポーツ選手であっても、競技活動の用具代や遠征費用などの負担がかさみ、生活が安定しないケースが少なくない。その一方で、選手側と雇用する企業側が相互の希望や事情を知る機会はほとんどない。そのため、こうした問題を解決できるよう、選手と企業側との相互理解を図る取り組みとして、このプロジェクトが始まった。雇用する側にとっても、社会貢献や社員全体の士気高揚につながるといった利点があるとされる。アスナビでは、選手に対しては、就職支援希望の意思を確認しながら採用情報を提供する一方、企業に対しては、窓口を設けて採用情報を集約し、支援を希望する選手に関する情報を発信するなど、両者にとって有益なマッチングの実現を目ざしている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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