アコニチン
アコニチン
aconitine
C34H47NO11(645.73).キンポウゲ科トリカブト属Aconitumに含まれるジテルペンアルカロイド.アコニットアルカロイド中の代表的なエステル型のアルカロイド.猛毒性で,はげしい神経麻ひ作用を示し,植物毒のうちでもっとも強力なものに属する.直接心臓に作用し,呼吸器を麻ひする.
柱状晶.融点204 ℃.
+17.3°(クロロホルム).クロロホルム,ベンゼンに可溶,エーテル,乾燥エタノールに微溶,水,石油エーテルにほとんど不溶.比較的不安定で,アルカリと加熱するとすみやかに加水分解して脱アセチル化,および脱ベンゾイル化を起こし,無毒のアコニン(C25H41NO9,融点132 ℃)を与える.LD50 0.4 mg/kg(ネコ,皮下).[CAS 302-27-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
アコニチン
aconitine
化学式 C34H47NO11 。トリカブトの代表的アルカロイド。柱状晶。融点 202~203℃。クロロホルム,ベンゼンに可溶,エーテル,エチルアルコールにわずかに溶け,水,石油エーテルに不溶。きわめて猛毒で,直接心臓に作用し,呼吸麻痺を起させる。かつて矢毒として使用された。
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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
アコニチン
C34H47NO11 (mw645.75).

トリカブトの塊茎に含まれる猛毒のジテルペンアルカロイド.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
デジタル大辞泉
「アコニチン」の意味・読み・例文・類語
アコニチン(aconitine)
トリカブトの根に含まれるアルカロイドの一。猛毒で神経麻痺作用がある。
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世界大百科事典内のアコニチンの言及
【トリカブト(鳥兜)】より
…トリカブト亜属subgen.Aconitum,レイジンソウ亜属subgen.Lycoctonum,ギムナコニツム亜属subgen.Gymnaconitumの3亜属に分類される。 主として根に,アコニチンaconitine,メサコニチンmesaconitine,ヒパコニチンhypaconitineなどのジテルペン系のアルカロイドを含み,植物界最強といわれる猛毒があるが,なかにはサンヨウブシのように無毒なものもある。これらの毒成分は加水分解によって無毒化されるため,この毒によって殺された動物の肉を食べることができる。…
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