アグファゲバルト会社(英語表記)Agfa-Gevaert

改訂新版 世界大百科事典 「アグファゲバルト会社」の意味・わかりやすい解説

アグファ・ゲバルト[会社]
Agfa-Gevaert

ヨーロッパを代表する総合写真(写真フィルム,カメラ等)メーカー。前身は,1867年創立のカラーフィルム技術の先駆者であったドイツのアグファ社(Aktiengesellschaft für Anilinfabrikation(染料工場の意)の頭文字をとって命名。1925年イーゲー・ファルベン社の傘下,52年バイエル社の傘下になる)と,1894年創立のベルギーのゲバルト写真製造社である。1964年両者は事業を統合し,レバークーゼンに本社を置くアグファ・ゲバルト社(西ドイツ)とアントワープに本社を置くアグファ・ゲバルト社(ベルギー)が設立された。事実上の合併であるが,ベルギーでは外国企業との合併が禁止されているため,事業子会社として二つの合弁企業が設立されたものである。当初は折半出資であったが,80年にバイエルが出資比率を60%に引き上げている。事業の主力は写真フィルムであるが,小型カメラ(アグファマチック),カセットテープ,ビデオテープX線フィルム,映画用フィルム,複写機等多様な製品を生産している。売上高1692億ポンド(1993年12月期)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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