旺文社世界史事典 三訂版 「アキノ(コラソン)」の解説
アキノ(コラソン)
Corazon Aquino
元フィリピン大統領
夫ベニグノの暗殺を機に政治活動を始めた。1986年2月の大統領選挙において野党の統一候補となり,黄色をシンボル・カラーとした選挙運動を展開した。選挙はマルコス大統領の勝利とされたが,不正選挙だとする世論を味方とし,エンリレ,ラモスらの国軍幹部による2月革命などの政情不安の中,マルコスはハワイへ亡命し,コラソンが大統領に就任した。1987年に新憲法が施行され,議会選挙も行われた。前政権の累積債務や,軍内部の反対勢力,共産ゲリラ新人民軍などの諸問題に対し,十分な成果をあげるまでにはいたらず,1992年大統領はラモスにひき継がれた。
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