アイスキネス(哲学者)(読み)あいすきねす(英語表記)Aischinēs

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイスキネス(哲学者)」の意味・わかりやすい解説

アイスキネス(哲学者)
あいすきねす
Aischinēs

生没年不詳。紀元前5~前4世紀ごろのギリシアの哲学者。アテネの人。ソクラテスの徒で、「ソクラテス対話篇(へん)」を書いた。『ミルティアデス』『カリアス』『アクシオコス』『アスパシア』『アルキビアデス』『テラウゲス』『リノン』の7編があったらしいが、わずかの断片が伝わるのみである。プラトンによれば、アイスキネスは、ソクラテスの裁判にも、死にも立ち会っている。なお、弁論家のアイスキネス(親マケドニア派でデモステネスの論敵)、およびナポリのアイスキネス(前2世紀のアカデメイア派の哲学者)は別人である。

[田中享英 2015年1月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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