アアー(英語表記)Aah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アアー」の意味・わかりやすい解説

アアー
Aah

エジプト神話における月神。古代の月神の種々の形態のうちの一つで,ほかにトートコンスオシリスも同じく月神とみなされる。狩猟者や農耕民によって,生命を生み出すもの,およびその守護者として崇拝された。大母神アペト Apetの息子とも,またアペトが水神として,原初深淵から生れた「天空上の水」であるヌト Nutと同一視されるため,ヌトから生れたとも考えられた。イヌの頭やフクロウの顔をもつとされ,また片目が太陽である偉大なタカの左目ともいわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android