やみ米(読み)やみごめ

世界大百科事典(旧版)内のやみ米の言及

【自由米】より

…従来,米の流通は国の直接管理のもとにあり,生産者は生産した米のうち自家消費分,非営利的譲渡分を除いた残りの米はいっさい国に売らねばならず,また米の流通は指定ないし許可を受けた業者にのみ許されてきた。しかし実際には正規なもの以外に流通するやみ米があり,この不正規流通米を自由米といっていた。自由米は米の統制が厳しかった米不足時代には,農家は供出米より高く売れるし,消費者は不足を補うことができるという意味をもっていた。…

【仲間取引】より

…(2)の商品群は,メーカー系列の硬直性から抜け出して,需給実態に即応しようという動きが仲間市場を生み出していったといえる。〈自由米〉は食糧管理制度下における統制外のいわゆるやみ米だが,統制という縦経路のなかから消費者のうまい米志向や,より安い米を求める食堂など米飯提供者の需要を満たす場として自然に発生したもので,統制のひずみを正す面があることは否めない。 仲間取引は当事者どうしが相対で進めるのが普通だが,豆類,自由米,羊毛トップなどでは,業者仲間が情報交換や親睦の意味を込めて定期的に一堂に会して取引する席上取引という場もある。…

※「やみ米」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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