やいのやいの(読み)ヤイノヤイノ

デジタル大辞泉 「やいのやいの」の意味・読み・例文・類語

やいの‐やいの

[副]何回も、また、諸方からせきたてるさま。「やいのやいの(と)催促する」
[連語]感情を込めて激しく相手に迫るときに用いる語。
合点か―」〈浄・五人兄弟〉
[類語]催促がましいせつく迫る要求する強請きょうせいする強迫する強談ごうだんする催促する催告する責め立てるせがみ立てる急き立てる急かせる尻を叩く矢の催促目まぐるしい忙しいせわしいせわしない気ぜわしい慌ただしいきりきり舞い東奔西走てんてこ舞い多忙繁忙繁多繁劇多事多端多用繁用席の暖まるいとまもない猫の手も借りたいそそくさせかせか性急拙速多端忙殺怱忙そうぼう倥偬こうそう怱怱そうそう大忙し取り紛れる手が塞がる目が回る応接にいとまがないあくせくこせこせばたばたせっかちあたふた気早気早い大わらわ貧乏暇無し甲斐甲斐かいがいしいそわそわ右往左往慌てふためく動き回るちょこまかうそうそ倉卒押せ押せてんやわんや

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精選版 日本国語大辞典 「やいのやいの」の意味・読み・例文・類語

やいの‐やいの

[1] 〘連語〙 (間投助詞「や」と終助詞「い」「の」との連接形「やいの」を重ねたもの) 特に、女が感情を込めて激しく相手にせまる時に用いる。
浄瑠璃・曾我五人兄弟(1699頃)三「今よりは我殿ごコレ、めをとじゃが合点かやいのやいのといだきつく」
[2] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある。(一)から転じて) 一つのことを懇請したり、厳しく催促したりするさまを表わす語。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「お勢は例の事を種にして〈略〉やいのやいのと責めたてて」

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