みしみし

精選版 日本国語大辞典 「みしみし」の意味・読み・例文・類語

みし‐みし

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 荒々しく物を動かしたり、踏みつけたりする音、物のこわれる音、また、そのさまを表わす語。
蜻蛉(974頃)中「ひきたる軟障(ぜざう)などもはなち、たてりたるものどん、みしみしととりはらふ」
② 板で組み立てられたもの、骨組などがきしむ音を表わす語。みしりみしり。
※落語・樟脳玉(1890)〈二代目古今亭今輔〉「何だか家根がミシミシして居るが」
③ 一つのことを十分に行なうさまを表わす語。みっちり。びしびし。
※江湖機関西洋鑑(1873)〈岡丈紀〉初「これからみしみし浮気をして、一度情人名代をとるつもりざますヨ」
④ ある場所にいっぱいであるさま、混雑しているさまを表わす語。びっしり。
※ハタハタ(1969)〈吉村昭〉三「来た、来た。ハタハタがミシミシやってきた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「みしみし」の意味・読み・例文・類語

みし‐みし

[副](スル)
柱や床板などがきしんだりしなったりして出る音を表す語。ぎしぎし。みしりみしり。「歩くと床がみしみしする」「家がみしみし(と)音を立てる」
物事を十分に行うさま。みっちり。
「不法の者があれば会釈なく―遣付やっつけて」〈福沢福翁自伝
荒々しく物を動かす音や、そのさまを表す語。
「たてりたる物ども―と取り払ふ」〈かげろふ・中〉
[類語]きいきいぎいぎいきしきしぎしぎしきしりぎしりみりみりめりめりきりりぎりりきりきりぎりぎり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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