ぼちゃぼちゃ

精選版 日本国語大辞典 「ぼちゃぼちゃ」の意味・読み・例文・類語

ぼちゃ‐ぼちゃ

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
愛想よくねんごろであるさまを表わす語。
※耳底記(1602)一「吉田に閑居を嬉しく思ひ侍りてまかれば、いかにもぼぢゃぼぢゃとあひしらはれしなり」
② =ぽちゃぽちゃ(一)①
洒落本・後編風俗通(1775)六風「不猛風〈略〉手はぼちゃぼちゃと肥」
小声でつぶやくさまを表わす語。
※詞葉新雅(1792)「ボチャボチャイフ。つぶやく」
④ =ぽちゃぽちゃ(一)②
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉暗殺の心配「夜中水尾木の処にボチャボチャして少しも前に進まない」
[2] 〘名〙
① (安永一七七二‐八一)頃、江戸で知られた船饅頭の一人「ぼちゃぼちゃの阿千代」から) 船饅頭の異称
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一三上「平家ではぼちゃぼちゃらしひ船を出し」
風呂。また、風呂にはいることをいう幼児語。ぽちゃぽちゃ。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「ぼちゃぼちゃをするとだぶだぶがはねます」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぼちゃぼちゃ」の意味・読み・例文・類語

ぼちゃ‐ぼちゃ

[副](スル)
大きく水が揺れ動く音や、そのさまを表す語。「風呂の湯をぼちゃぼちゃ(と)かき回す」
ぽちゃぽちゃ2」に同じ。
「色白の肉づきの―した、目元などに愛嬌のあるお芳は」〈秋声・爛〉
[類語]ぽちゃぽちゃぼちゃんぽちゃんどぶんどぼんざぶんざんぶざぶざぶざぶりじゃぶじゃぶどんぶりどんぶりこ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android