ぶん回・ぶん廻(読み)ぶんまわし

精選版 日本国語大辞典 「ぶん回・ぶん廻」の意味・読み・例文・類語

ぶん‐まわし ‥まはし【ぶん回・ぶん廻】

〘名〙
① 円を描くのに用いる具。コンパス
源平盛衰記(14C前)三七「急ぎ張りける程に、分廻(ブンマハシ)をあし様に充てて」
回り舞台をいう。
洒落本・舌講油通汚(1781)「あすもぶんながしのぶんまはしのと道具立をならべたっておしゃれなされねば」
③ 街頭賭博(とばく)一種放射線を書いた紙の中央で指針のついた軸を回転させ、まわり終わったときの針の位置によって景品や金などを客に与えるもの。
江戸から東京へ(1922)〈矢田挿雲〉八「文廻(ブンマハ)しや真鍮籖でする当て物には詐欺(いかさま)行為が多かった」

ぶん‐まわ・す ‥まはす【ぶん回・ぶん廻】

〘他サ五(四)〙 (「ぶん」は接頭語)
① 勢いよくまわす。激しくまわす。
※雑俳・柳多留‐八八(1825)「チョンと木を入れぶん廻(まはス)桶のたが」
② 回り舞台をまわす。
歌舞伎隅田春妓女容性(1796)二幕「これにて道具ふん廻(マハ)す」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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