ふりがな

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ふりがな」の意味・わかりやすい解説

ふりがな

漢字の読み方を示すために,その脇につけたかなをさす。読み方の困難なもの (「蜥蜴 (とかげ) 」など) ,読みまちがえやすいもの (「人気 (ひとけ) 」など) ,特別の読み方をするもの (「女 (ひと) 」など) などに用いる。さらに,外来語なども,「禁忌 (タブー) 」などのように,それに相当する漢字にふることがある。もともと漢文訓読に発し,「傍訓 (ぼうくん) 」「つけがな」などといわれた。印刷のときは,特にルビともいう。江戸時代の大衆向けの書物,明治期以降の新聞,雑誌や児童・大衆向けの書物などは,漢字にふりがなを施すのが常であったが,第2次世界大戦後は用いられることが少くなった。その代りに漢字の直後かっこに入れ,かなでその読みを表わすことがある。逆に,かなで書かれた語に対してその意味を明らかにするために,その脇につけた漢字を「ふり漢字」ということがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android