ふっと(読み)フット

デジタル大辞泉 「ふっと」の意味・読み・例文・類語

ふっ‐と

[副]
前ぶれなく急に事が行われたり、事態が変わったりするさま。不意に。ふと。「夜中ふっと目が覚める」「ふっと名案が浮かんだ」
口をすぼめて一瞬息を吹くさま。「ろうそくの火をふっと吹き消す」
[類語]ふとにわか出し抜け突然急遽きゅうきょ唐突短兵急不意忽然俄然突如いきなり不意にふいとひょっこり打ち付けぶっつけついついついついとつとひょっとひょいはた思わず思わず知らず思いがけずはしなくはしなくも図らず図らずも時ならずたちま卒然突発的発作的反射的やぶから棒青天の霹靂へきれき寝耳に水矢庭に

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ふっと」の意味・読み・例文・類語

ふっ‐と

〘副〙
[一] (「ふつと」とも)
① 細長い物をきっぱりと断ち切るさまを表わす語。すぱっと。ふつりと。
今昔(1120頃か)二三「縄などの切るる様にふつと切るるままに」
前後脈絡もなく、突然に行動したり、事態が変化したりするさまを表わす語。ふいと。ぱっと。ひょっと。
愚管抄(1220)六「義時と云時正が子をば奏聞して、又ふつと上臈になして」
浄瑠璃・八百屋お七(1731頃か)上「又逢ふ事のあらふかと、ふつと付いたる出来心
[二] 口をすぼめて息を吹いたり、吹き出して笑ったりするさまを表わす語。
※浄瑠璃・蝉丸(1693頃)一「おかしさどうもたまられず、ふっと吹き出す斗也」
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉六三「ふっと提灯を消すのが合図

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