ぴんしょ

精選版 日本国語大辞典 「ぴんしょ」の意味・読み・例文・類語

ぴん‐しょ

〘名〙 (「ぴん」は一の意で、米一升で売春するところから、また一説に、「びんしょ」の変化した語で、便船の意からとも) 江戸末期、大坂安治川木津川河口船人相手にした私娼。とぎやろう。
※雑俳・青木賊(1784)「能い月夜・ぴんしょ乗せたか蕎麦を呼べ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のぴんしょの言及

【街娼】より

…なお,街娼のことを,江戸では夜鷹(よたか),京都では辻君,大坂では惣嫁(そうか)または白湯文字(しろゆもじ)などと呼んだ。また僧形に黒帽子,薄化粧で客を引いた歌比丘尼(うたびくに)や,江戸では小舟に乗って河岸の客を誘った船饅頭(ふなまんじゆう),大坂で停泊船の船員を相手に出没した〈ぴんしょ〉,安芸の大崎下島御手洗(みたらい)の〈おちょろ舟〉などの水上売春婦は,特殊形態の街娼といえよう。 明治以後における都市社会の急速な発展は,街娼の増加を促すとともに質的な多様化をもたらした。…

※「ぴんしょ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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